感謝する習慣を身につけましょう
2025年11月30日(日)
「すべてのことについて、感謝しなさい。」
― 1テサロニケ 5章18節
「感謝しましょう」と言われても、
「気持ちの余裕がない」「今は無理だ」と思うことは誰にでもあります。
しかし聖書は、状況に左右されず「すべてのことにおいて感謝しなさい」と語ります。
これは、単に“きれいごと”や“前向きになりましょう”ではありません。
実際に 感謝という行為が、私たちの健康・心・人生を良い方向へ導く力がある ということが、医学・心理学・そして聖書の視点から明らかになってきています。
ここでは、その3つの視点から、感謝の力を一緒に考えてみたいと思います。
1. 感謝すると健康になる(医学的な視点)
最近の研究では「感謝を習慣にしている人は、身体がより健康になりやすい」という結果が多く報告されています。
✔ ストレスホルモンが下がる
感謝を意識するだけで、ストレスホルモン(コルチゾール)が下がり、体の緊張が緩みやすくなります。
✔ 睡眠の質が上がる
感謝を日記に書いたり、寝る前に今日の良かったことを思い出す人は、寝つきが良くなり、熟睡しやすいという研究があります。
✔ 長寿と健康行動に関連
感謝する人は、ストレスが少なく、免疫が整い、運動などの健康的な習慣を続けやすいことも分かっています。
「感謝しなさい」という聖書の言葉は、
実は私たちの健康のためでもあるのです。
2. 感謝すると人生が楽しくなる(心理学的な視点)
感謝は脳の働きにも明確な変化を与えます。
✔ 幸せを感じやすくなる
感謝すると脳から
- セロトニン(安心)
- ドーパミン(喜び)
- オキシトシン(つながり) が分泌され、心が安定しやすくなります。
✔ 人間関係が良くなる
感謝を表す人は、周りから「信頼できる」「一緒にいて安心」と思われやすいことも、心理学の研究で明らかになっています。
✔ 物事の「良い面」が見えるようになる
私たちはどうしても「足りないもの」に目が向きがちですが、
感謝の習慣は視点を変えます。
与えられているもの、小さな恵みに気づくようになり、
人生に対する心の受け止め方が変わっていきます。
3. 感謝すると人生が良くなる(聖書の視点)
聖書は感謝を、「気分」や「性格」ではなく、“生き方の態度” として語ります。
「すべてのことにおいて感謝しなさい。
これがあなたに対する神の御心です。」
ここには、深いメッセージがあります。
✔ 感謝は「心を開く扉」
感謝する時、人は視野が広くなり、今あるものを大切にし、人生を前向きに受け止められるようになります。
自分の力だけでは乗り越えられない時にも、
「私はひとりではない」「人生には意味がある」と感じられる何かが与えられます。
✔ 感謝は“平安”をもたらす
聖書は「感謝を伴う祈りは、心に平安をもたらす」(ピリピ4章)と語ります。
感謝を選ぶと、心の整理がつきやすくなり、状況に押しつぶされにくくなります。
✔ 感謝は「人生を良い方向へ導く力」
“良い人生”とは、完璧な人生でも、問題ゼロの人生でもありません。
どんな日にも意味を見いだし、人を大切にし、自分の歩みに感謝できる人生です。
感謝は、その扉を開く習慣です。
小さな感謝から始める
大きな出来事を探す必要はありません。
今日、ほんの少しでも心が動いたことを思い出してみてください。
- 温かい飲み物が飲めた
- 家に帰れた
- 誰かが声をかけてくれた
- 景色がきれいだった
こうした小さな感謝は、誰の人生にも必ずあります。
そして聖書は、
「すべてのことの中に、感謝を見いだす力」
を私たちに与えようと語ります。
結びに
感謝する習慣は、
- 体を健康にし
- 心を安定させ
- 人間関係を良くし
- 人生に深い意味を与えます
そして、もし聖書の言葉を知ってみたいと思われるなら、
「感謝」はその第一歩として、とても良い入口です。
今日、少しだけでも「ありがとう」を心に思い浮かべてみてください。
それが、人生をやさしく変えていく始まりになるかもしれません。

