内に働く神の力


2024年10月19日
聖書箇所:ピリピ2:12-16

 先週は、謙遜という人格を学びました。その見本は主イエスです。イエスは神であるのに、神の特権を使いませんでした。むしろ、一番低いところに下り、そのように生活しました。イエスは神でしたが、見本となるために日々父なる神の言葉に聞き従いました。
 人は立場があればそれを最大限に使おうとします。ある教会の長老さんの話です。彼は大会社の会長です。通常は自分で車を運転することもなく、会社に行けば社員たちは自分の思うように動きます。しかし、教会には自分で車を運転してきます。駐車係の言われた通りに、不便な場所に駐車させられます。教会で会議を開きます。彼が思う通りにはなりません。また、彼の思う通りに人は動きません。ですから、彼がこう言いました。「教会ほど難しい組織はない。」と。もし、イエスが神の姿を表せば、誰もが怖がって従ったでしょう。しかし、イエスはしもべの姿をしていたので、多くの人はイエスを神と認識することができませんでした。それでイエスに対してしたい放題をしたのです。イエスはそれを忍耐し続けました。
 今日は、罪との戦いについてです。しかし、今日は私たちが勝てる秘訣を教えてくれています。その前に、12節を解説します。

12 そういうわけですから、愛する人たち、いつも従順であったように、私がいるときだけでなく、私のいない今はなおさら、恐れおののいて自分の救いの達成に努めなさい。

 ここに、従順という言葉が書かれています。そして、救いの達成とあります。従順とはみ言葉に対してです。キリスト教は人に従順するのではなく、聖書に従順します。聖書を正しく解釈している人の言葉に従ってください。しかし、聖書は罪と反対の方向を指し示しています。ですから、聖書に従うことは簡単ではありません。神の言葉に従う秘訣は、「恐れおののく」ことです。

 クリスチャンはみな、神を愛していると思います。しかし、神を愛するだけではなく、神を恐れなければなりません。新約時代のクリスチャンの問題は、「神は愛なり」があまりにも強すぎて、神を恐れることができないことです。みなさんは、旧約時代の神様と新約時代の神様が同じだと思えますか。愛の神のイメージを進めていくと、神は罪をも愛するという変な方向に行ってしまいます。神はノアの時代にノアの家族以外の人たちを滅ぼしました。主イエスも世界の終わりの日にはノアの時代と同様のことが起こると言っています。その日が来たら全世界の人が神の裁きの前に立つのです。その時の神様は厳しい裁判官です。裁判官を怖がるのは犯罪者です。私たちは罪は赦されていますが、日々罪を犯す罪人です。神を怖がる必要はありませんが、神は正義を行う方という事で恐れなければなりません。

 次に、「自分の救いの達成」とありますが、これは魂が天国に入れるようになることではありません。人は行いによっては天国に入るのではなく、神の恵みによってのみ入れるからです。

エペソ2:8 あなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。それは、自分自身から出たことではなく、神からの賜物です。

 「神の賜物」とあります。救いは神からのプレゼントです。どんなに悪い人でも神のプレゼントを受ければ天国に行けます。信じない人はプレゼントを拒絶しているわけですから、救われません。最後は、自分の悪い行いのゆえに裁かれます。救いは神のプレゼントを受けているかどうかによるのです。

 「救いの達成」とは「救われた者にふさわしくなる」という意味です。神学用語では聖化です。つまり、罪が減っていくことです。これも神の恵みによります。しかし、神は私たちの内側に働き、私たちを罪から解放しようとしておられます。今日は内側に働く力をしっかりと受けるための方法を共に考えましょう。

I. 神の力を信じること
 13節を読みましょう。
13 神は、みこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行わせてくださるのです。

 この日本語訳は非常に誤解を与えやすい訳です。原語ではこのように書かれています。
 
「神という方はあなたの内側に働くお方です。神は意思とエネルギーを与えてくださいます。それは神の喜びとなるのです。」

 パウロは2000年前のギリシヤ系ユダヤ人ですから、この言葉を解釈するのは簡単ではありません。英語では、原語に近いESVで「for it is God who works in you, both to will and to work for his good pleasure.」とあります。workという言葉があいまいに感じますが、原語ではエネルギーという言葉なのです。つまり、神は意思に働きかけ、そして、エネルギーを与えて、神の喜ぶ事を実現させようとしている、という事です。

 まず、神の喜ぶ事とは、私たちの幸福のことです。神は愛ですから、神は私たちの幸福が神の喜びとなるのです。では、私たちの幸福とは何でしょうか。それは聖化です。神はクリスチャンが罪から離れ、神を礼拝し、神に言葉に従う人生を送ることを喜ばれるのです。それはまた、私たちの真の幸福でもあるのです。罪を犯しながら幸福となることはできません。人を幸福にするのは外側のものではありません。内側のものです。内側とは心です。心が幸福な時に幸福です。心が幸福とは、罪から離れている状態が幸福なのです。神は私たちをそのように創造されました。罪によって、悪い方向に傾いていますが、本来は神を礼拝し、正しいことを行う存在なのです。
 
 ですから、人生で大切なのは、お金を儲けることや人間関係を円滑にする事ではありません。内側から罪を排除する事なのです。それは、神の力がなければできません。それを明確に示しているのが13節です。つまり、神が意思に働き、必要な力を与えてくださるのです。神の力なしには、できません。

 まず、神は意思に働きます。まず、罪を嫌う心を与えます。普通は、悪い思いがあっても、それを口に出したり、気づかれなければOKと考えます。しかし、神が働く時に悪い思いが存在すること自体が嫌になります。神は次に、この罪から解放されたいという願いを与えます。これが罪から解放されるための動機となるのです。何事にも動機があります。動機がなければ何も起こりません。神はまず、私たちが聖化されたいとの願いを与え、意思を強くしていくのです。

 次に、神は必要なエネルギーも与えます。クリスチャンの問題は、このエネルギーを信じない事です。できるのにしない。病気が治ってもまだ病気のような気がしているのです。わたしが手術した後に、同じ痛みが来ました。原因は除去されているのに、まだ、原因が残っていると脳が錯覚しているのです。痛みは病気を知るのに大事ですが、病気が治ってもまだ痛いのです。同様に、罪に打ち勝つ力があるのに、まだ罪の力が強いと思っているのです。

 誤解してはいけないのは、私たちは地上に住む間は、100%罪を犯さないことはできません。悪い思いを一瞬でも持ったら罪です。そのようなレベルのことを話しているのではありません。いつも持ってしまう心の悪や悪い習慣に対して、勝利できるということです。

1ヨハネ2:13b若い者たちよ。私があなたがたに書き送るのは、あなたがたが悪い者に打ち勝ったからです。

 悪い者とは悪魔です。悪魔の特徴は嘘つきです。彼は、クリスチャンに「罪が赦されていない」、「罪に勝利できない」と嘘をつくのです。

 今日のみ言葉を信じましょう。神は意思を与え、必要なエネルギーを与えているのです。あとは、それを使う事だけです。二つ目に必要な事は14節です。

II. つぶやかない、疑わない
14 すべてのことを、つぶやかず、疑わずに行いなさい。

 日本語では「疑わないように」ですが、英語ではdisputing とか arguingです。原語では「疑い」という意味もあるので、それでも良いです。つぶやき、疑い、論争のほとんどは、「悪い環境に置かれた時」に置かれます。イスラエルの民がエジプトから解放されて荒野の生活をしていた時、彼らの口から不平と文句ばかりが出て来ました。「食べ物がマズい、肉がたべたい、飲みたい時に水がない、また、モーセに従いたくない等」、彼らの望むような環境が与えられなかったからです。海が分かれて紅海を渡った彼らが神様に感謝したのは数日です。すぐに、口からはつぶやきと文句が出て来ました。神は彼らに試練を与え、従順な民に変えていきました。

 人生には三つの坂があると言います。「上り坂、下り坂、まさか」です。上り坂の時に、神を賛美、礼拝するのは簡単です。しかし、下り坂とまさかの時に神を賛美するのは難しいのです。また、そのような時は、神への不平不満や疑いが出て来やすいのです。注意しましょう。

 つぶやきと疑いを止める有効な方法があります。口を閉ざすことです。神がイスラエルにエリコを攻略させようとした時、神は彼らが口を開かないように命じました。当時、エリコは城壁に囲まれていた町でした。彼らは7日間エリコの城壁の周囲を回りました。もし、彼らが口を開けば、「なぜこんなことをする必要があるのか」とか「神は本当に私たちがエリコに勝てるようにしてくださるのか」とつぶやきや疑いが出て来たでしょう。しかし、彼らはだまっていました。そして、7日目にいよいよエリコの城壁が壊れ、勝利することができたのです。口は良い情報を語る時は良いのですが、悪い情報を語ると聞く人が影響されてしまいます。まず、自分が聞いています。口から良いことを言いましょう。悪い言葉は、感謝に変えて、神に祈りましょう。

 ピリピ4:6 何も思い煩わないで、あらゆる場合に、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。

 疑いたくなります。口から不平不満が出て来そうになります。しかし、信じて、口を閉ざし、主に感謝の形をもって祈る時に、良い実が出て来ます。15節を読みましょう。

15 それは、あなたがたが、非難されるところのない純真な者となり、また、曲がった邪悪な世代の中にあって傷のない神の子どもとなり、

 「非難をされない」とは、信仰以外の事です。聖書に従うことで、人から嫌われたり、迫害されることは起こり得ます。しかし、それで批判されるのはむしろ私たちが救われていることの証となるのです。ここは、罪を平然と犯すことによって非難される事です。自分勝手だったり、他人に迷惑をかけたり、悪意をもって他人を傷つけることで非難されてはいけないのです。

 純真な者とは、英語ではpureです。pureとは混ざりものがない状態です。悪い心が混ざっていてはいけないのです。罪のない状態ということです。これは性格のことではなく、罪を犯していない状態です。ところで、聖化と倫理道徳は似ていますが、イコールではありません。倫理道徳は時代によって変化しますが、聖化は時代によって変わりません。例えば、愛の考え方です。愛は大事ですが、聖書の愛は真理の上に立っています。正義が少しでも犠牲になれば聖書の愛ではありません。

 心の傷に対しての考え方も若干違います。心の傷は、かわいそうだ。心の傷があるから仕方がないとはなりません。ここは、英語ではblameless、つまり、欠陥がないという事です。私たちは悪い環境によって傷つきます。そして、悪い環境のせいにして自分を正当化します。しかし、悪い環境によって悪くなるかどうかは自分が決めているのです。罪の性質にOKサインを出せば、人はどんどん悪くなるのです。悪い環境や出来事によって自分に自分の心に苦い根が出来てしまったら、それを聖書の言葉で正しくしていかなければなりません。人生は温室栽培の植物ではありません。嵐も雪も降ってくる野原に咲いているのです。時に、人に踏まれ、雨で浸水し、突風で吹き飛ばされます。しかし、根からまた新しい芽を出していくのです。神が癒し、苦難に打ち勝つ力を与えてくださいます。16節です。

16 いのちのことばをしっかり握って、彼らの間で世の光として輝くためです。そうすれば、私は、自分の努力したことがむだではなく、苦労したこともむだでなかったことを、キリストの日に誇ることができます。

 いのちの言葉とは、聖書です。いつも聖書を読み、その言葉が頭の中で語りかける事にようにしなければなりません。間違った事を聞いたり、教えられたりした時、聖書の言葉がそれを正しく直すようにしなければなりません。聖書だけが神の言葉であり、聖書が真理なのです。ですから、聖書を知っている人は暗闇の中の光のような人です。その人の言葉が、命を救い出すのです。灯台は船が座礁しないように暗い海を照らします。近くに岩場がある事を教えます。そして、安全な港に導くのです。灯台は動きません。動くのは船です。クリスチャンは揺らぎません。ノンクリスチャンが揺らぐのです。クリスチャンが世の人の価値観で生きてはいけません。また、世の人のように生活してはいけません。光が見えなくなってしまいます。灯台は光ることが大事であって、光を失った灯台は役に立ちません。時に、世の人に誤解され、時に嫌われ、しかし、時に頼りにされ、時に大切にされるのです。それがクリスチャンです。
 
 私たちが聖化されていくこと、それは私たちの幸福のためだけではありません。周囲の人たちと光となるためでもあるのです。そして、それがまた神の喜びでもあるのです。 

The Power of God at Work within
October 20, 2024

Last week, we learned about the character of humility, and our example was the Lord Jesus. Although Jesus is God, He did not use His divine privileges. Instead, He lowered Himself to the lowest place and lived accordingly. Even though He was God, He listened to and obeyed the Word of the Father every day to be an example for us.

When people have a position of power, they often use it to the fullest. I heard a story about an elder in a certain church who is the president of a large corporation. Normally, he doesn’t drive himself, and when he goes to the company, everyone moves according to his wishes. However, when he goes to church, he drives himself and parks in an inconvenient spot as directed by the parking attendants. During church meetings, things don’t always go as he wants, and people don’t follow his ideas. So, he once said, “There is no organization more difficult than the church.” If Jesus had revealed His divine nature, people would have been terrified and followed Him. However, because He took on the form of a servant, many people could not recognize Him as God, and they treated Him however they pleased. Yet Jesus endured it all with patience.

 Today is about the battle against sin. But today he gives us the secret of how we can win. Before we begin, let me explain verse 12.

Let’s begin by reading Philippians 2:12.

Philippians 2:12: Therefore, my dear friends, as you have always obeyed—not only in my presence but now much more in my absence—continue to work out your salvation with fear and trembling.

Here, we see the word obedience, and it also speaks of working out your salvation. This obedience refers to obedience to the Word of God. Christianity is not about obedience to people but to the Bible. Follow the words of those who correctly interpret the Bible. However, the Bible points in the opposite direction of sin, so following it is not easy. The key to obeying God's Word is to do so with fear and trembling.

I believe every Christian loves God, but we must also fear God, not just love Him. One of the problems of New Testament believers is that the emphasis on "God is love" is so strong that they struggle to fear Him. Do you think the God of the Old Testament and the God of the New Testament are the same? When we focus too much on the image of a loving God, we may mistakenly start to believe that God even loves sin. However, God destroyed everyone except Noah's family during the time of Noah. Jesus Himself said that the end of the world would be like the days of Noah. On that day, all people will stand before God's judgment. In that moment, God will be a strict judge. Criminals fear the judge. Although we have been forgiven of our sins, we are still sinners who commit sins every day. We don't need to be terrified of God, but we must fear Him because He is the One who carries out justice.

Next, when it says to "work out your salvation," it doesn’t mean securing a place in heaven for your soul. People do not enter heaven by their own works, but only by the grace of God.

Ephesians 2:8: For it is by grace you have been saved, through faith—and this not from yourselves, it is the gift of God.

Salvation is described here as a gift from God. No matter how bad someone is, if they receive God’s gift, they can enter heaven. Those who do not believe are rejecting this gift and therefore cannot be saved. Ultimately, they will be judged for their bad deeds. Salvation depends on whether or not one has received God’s gift.

To “work out your salvation” means to live in a manner worthy of someone who has been saved. The theological term for this is sanctification, which refers to sin decreasing in one’s life. This, too, is by the grace of God. Yet God works within us to free us from sin. Today, let’s reflect on how we can receive the inner strength to carry out this transformation effectively.

I. Believing in God's Power

Let’s read verse 13.
Philippians 2:13: For it is God who works in you, both to will and to work for His good pleasure.

This Japanese translation can be misleading. In the original language, it is written like this:

"God is the one who works within you. He gives you both will and energy, which brings Him joy."

Paul was a Greek-speaking Jew from 2,000 years ago, so interpreting his words isn’t simple. In English, the ESV translation, which is close to the original, says: “for it is God who works in you, both to will and to work for his good pleasure.” The word "work" might seem ambiguous, but in the original language, it means energy. In other words, God influences your will and gives you the energy to accomplish what pleases Him.

First of all, what pleases God is our happiness. Since God is love, our happiness is His joy. But what does our happiness look like? It is sanctification. God delights in seeing Christians turn away from sin, worship Him, and live lives obedient to His Word. This is also where our true happiness lies. You cannot find happiness while continuing in sin. Happiness doesn’t come from external things; it comes from within. Happiness comes from the heart. When the heart is happy, you are happy. A happy heart is one that is free from sin. This is how God created us. Though we lean toward sin due to the Fall, we were originally designed to worship God and do what is right.

Therefore, the most important thing in life is not making money or maintaining smooth relationships. The most important thing is to eliminate sin from within. And that can only be done through God's power. Verse 13 makes this clear. God works in us, influencing our will and giving us the strength we need. Without God's power, it is impossible.

First, God works on our will. He gives us a heart that detests sin. Normally, even if people have sinful thoughts, they think it’s okay as long as they don’t act on them or no one notices. But when God works, we start to hate even the presence of sinful thoughts. Next, God gives us the desire to be free from sin.
This desire becomes our motivation to break free from sin. Nothing happens without motivation. First, God gives us the desire to be sanctified, and He strengthens our will.

Next, God gives us the necessary energy. A common issue among Christians is that they don’t believe in this energy. They could do it, but they don’t. It’s like being healed from an illness but still feeling like you're sick. After my surgery, I felt the same pain again, even though the cause was gone. The brain was tricked into thinking that the cause was still there. Pain is important to signal illness, but even after being healed, the pain can persist. Similarly, even though we have the power to overcome sin, we continue to think sin’s power is still strong.

One important clarification: while we live on this earth, we will never be 100% sinless. If we have even a momentary bad thought, that is already sin. But I’m not talking about this kind of thing. I’m saying that we can have victory over habitual sins and the persistent evils in our hearts.

1 John 2:13b says: I write to you, young men, because you have overcome the evil one.

The "evil one" refers to the devil. His main characteristic is that he is a liar. He lies to Christians, saying, “Your sins haven’t been forgiven,” or “You can’t overcome sin.”

Let’s believe today’s Scripture. God gives us both the will and the energy. All that’s left is to use them. The next thing is in verse, verse 14, which gives us another command for today.

II. Do Not Grumble or Doubt

Philippians 2:14: Do all things without grumbling or disputing.

In Japanese, it says, "without doubting," but in English, it uses words like "disputing" or "arguing." The original word also carries the meaning of "doubt," so either translation is correct. Most grumbling, doubting, or disputes arise when people find themselves in unpleasant circumstances. When the Israelites were freed from Egypt and living in the wilderness, their mouths were full of complaints. They grumbled about their food being tasteless, their desire for meat, the lack of water when they were thirsty, and even their reluctance to follow Moses. These complaints arose because they were not given the environment they desired. After the miraculous parting of the Red Sea and crossing through it, their gratitude to God lasted only a few days. Very quickly, their mouths were filled with grumbling and complaints. God put them through trials, gradually transforming them into an obedient people.

There’s a saying that there are three types of hills in life: “Noborizaka, Kudarizaka, Masaka(the uphill, the downhill, and the unexpected.)” It’s easy to praise and worship God during the uphill times. However, during the downhill and especially the unexpected moments, it becomes difficult to praise God. It’s during these times that grumbling and doubt toward God can easily arise. We need to be careful.

There is an effective way to stop grumbling and doubting: keep your mouth shut. When God prepared to lead Israel to victory over Jericho, they just obeyed what He said. Jericho was a walled city, and for seven days, the Israelites marched around the walls. If they had opened their mouths, they might have started complaining, asking, “Why do we need to do this?” or doubting, “Will God really help us conquer Jericho?” However, they remained silent. On the seventh day, the walls of Jericho collapsed, and they won the victory. While it’s good for our mouths to speak positive things, speaking negativity influences those who hear it—starting with ourselves. Let’s speak words of goodness. Instead of voicing negative words, let’s transform them into thanksgiving and prayer to God.

Philippians 4:6: Do not be anxious about anything, but in everything, by prayer and petition, with thanksgiving, present your requests to God.
 

You may feel doubt, and complaints may rise to your lips. However, when you choose to believe, keep your mouth shut, and pray with thanksgiving to the Lord, you will bear good fruit. Let’s read verse 15.

Philippians 2:15: That you may be blameless and innocent, children of God without blemish in the midst of a crooked and twisted generation.

“Blameless” here refers to matters outside of faith. It’s possible that following the Bible may cause others to dislike or persecute us, but when we are criticized for that, it actually becomes proof of our salvation. In this context, "blameless" means not being criticized for committing sin. We should not be blamed for being selfish, causing trouble to others, or hurting others with malice.

To be innocent is described as being "pure" in English. Purity means being without mixture—having no evil mixed into your heart. It means being free from sin. This isn't about personality but about being in a state without sin*. Sanctification and morality are similar, but they are not the same. Morality changes with the times, but sanctification does not. For example, the concept of love. Love is important, but biblical love is based on truth. If justice is sacrificed even slightly, then it is not biblical love.

The way we view emotional wounds is also slightly different. While wounds to the heart may evoke sympathy, we must not excuse ourselves because of them. In English, this is referred to as being blameless, meaning free from fault. We are often hurt by bad circumstances, and then justify ourselves by blaming the environment. However, whether or not we are affected by these circumstances is ultimately our own decision. If we give a nod of approval to our sinful nature, we will only grow worse. If bitterness takes root in our hearts because of difficult circumstances or experiences, we must correct it with the Word of God. Life is not like a plant grown in a greenhouse. It blooms in the fields, enduring storms and snow. At times, it is trampled, flooded by rain, or blown away by fierce winds. Yet, from the roots, new shoots emerge. God heals us and gives us the strength to overcome hardship. Now, let’s read verse 16.

Philippians 2:16: holding fast to the word of life, so that in the day of Christ I may be proud that I did not run in vain or labor in vain.

The word of life refers to the Bible. We must continually read it and allow its words to speak to us. When we hear or are taught something incorrect, the words of the Bible should set it straight. Only the Bible is the Word of God, and only the Bible is the truth. Therefore, those who know the Bible are like lights in the darkness. Their words bring salvation. A lighthouse shines over the dark sea, preventing ships from running aground, warning them of nearby rocks, and guiding them to a safe harbor. The lighthouse does not move—the ship does. Christians must remain steadfast. It is non-Christians who waver. Christians must not live by the world’s values or live like those in the world, or the light will disappear. What matters most about a lighthouse is that it shines. A lighthouse that loses its light is useless. At times, the world may misunderstand or dislike us, but sometimes it will depend on us, and at other times, it will value us. That is what it means to be a Christian.

Our sanctification is not only for our own happiness but also so that we can be a light to those around us. This, in turn, brings joy to God.