まことの神様に従いましょう

2024.1.21    メッセージ 牧師 沖胡一郎
聖書:ルツ記1章16ー20節

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 今日のメッセージを一言で言うならば、以下の聖書箇所です。
  詩篇119:71 苦しみに会ったことは、私にとってしあわせでした。私はそれであなたのおきてを学びました。

 人生には苦しみがあります。私たちは苦しみの理由を考えます。そして、宗教はその理由を考えだします。しかし、多くは否定的な理由です。しかし、聖書の神様はそうではありません。
 ルツ記はそれを教えてくれます。
  
 ナオミの家族は飢饉の故に、ユダの地を離れて外国に行きました。モアブの地です。彼らがモアブに行ってから、悲劇が家族に襲います。夫が死に、二人の息子も死んでしまいます。もしかしたら、ユダの地を離れてモアブの地に行ったから、こんなことが起こったのか?そう考えることもできます。しかし、そこには神様の深淵な計画があるのです。

 ある人は苦しみを神の罰と考えます。多くの宗教は、この苦しみと後悔、罰を利用して、高価な買い物をさせます。しかし、聖書の神様は罰は与えません。神は神は愛であり、赦しであり、回復であり、祝福の神だからです。

 ナオミはユダの地に戻ろうとしました。それはもはやモアブでは生きていけないからです。

 今日の第一のポイントです。
I. 神は苦難によって人生を導く
 
 人は喜ぶ時よりも悲しむ時に神様を求めます。喜びの時に熱心になれれば良いのですが、そうはいかないのです。
 ですから、苦難を恐れる必要はないのです。苦難を神の祝福の始まりと考えれば良いのです。

さて、ナオミがユダヤに帰ろうとした時から、神様の計画が明らかになってきます。まず、ルツの回心が起こります。

 ルツは神に特別に選ばれた器でした。ルツに宿った信仰は、とても初心者の信仰とは思えません。ルツはナオミを助け、ナオミ一家を復興させたのです。それだけではなく、ルツはダビデ王のひいおばあちゃんです。ダビデの神様一筋の心は、ルツの信仰が継承されていることは間違いありません。
 
ルツ 1:16 しかしルツは言った、「あなたを捨て、あなたを離れて帰ることをわたしに勧めないでください。わたしはあなたの行かれる所へ行き、またあなたの宿られる所に宿ります。あなたの民はわたしの民、あなたの神はわたしの神です。

 ルツはイスラエルの神は本物の神なので、自分の生涯をこの神を信じて歩む決心をしたのです。そして、神が自分に求めていることは、姑のナオミを助け、共に生きることであると悟ったのです。
 

II. 神は苦難にある人こそ(?)用いる

 しかし、不思議なのは、外国人のルツが見たのは祝福されたナオミ家族ではありません。むしろ、その逆にナオミの家族には次々と苦難が来ることを見たのです。なぜ、ルツは苦難にあった人たちを見て、神を信じるようになったのでしょうか。ここに神のミステリーがあります。私たちがうまく行っている人を真似たいと思います。しかし、信仰とは逆です。神は弱さの中で働かれるのです。

 本物と偽物の見分け方が分かりますか。偽物は悪い環境に置かれるとメッキが剥がれます。見た目はそっくりでも、材質とデザインが違うのです。クリスチャンの中には神の命と神の計画が入っているのです。

 パウロは自分の弱さを誇ろうとした理由はそこにあります。
2コリント12:9 しかし、主は、「わたしの恵みは、あなたに十分である。というのは、わたしの力は、弱さのうちに完全に現れるからである」と言われたのです。ですから、私は、キリストの力が私をおおうために、むしろ大いに喜んで私の弱さを誇りましょう。
  
 わたしの力は弱さのうちに現れる。わたしの力とは神の力です。神の力は、元気で、わたしこそと威張っている時ではなく、弱さのうちに頼れそうな時に、それに打ち勝つ力を与えるのです。
 人々の関心は、クリスチャンにではなく、神にあるのです。もし、その神が本物であれば、自分も信じたいと思います。

 ですから、クリスチャンの強さは弱さにあるのです。神は私たちが弱い時に働くのです。つまり、神は私たちがどんなに弱くても問題ないのです。

 神様は苦難の中にあったナオミを用いて、ルツが信仰を持つようにされたのです。

 私が牧会していた時に、とても将来有望な夫婦がいました。夫は念願だった大学の教師になりました。大学は彼に特別なポストを用意して、人生は順風満帆でした。彼は妻とは同じ大学、同じサークルの出身で、仲の良いカップルでした。問題のない幸福なカップルでした。
 しかし、夫が癌になりました。妻には熱心なクリスチャンの姉がいました。そして、いつも二人の救いのために祈っていましたが、夫婦は信仰を持とうとはしませんでした。しかし、癌がだんだんと進行していく中で、二人は聖書の学びに参加してくれました。そして、規定の学びを終えようとしていました。
 
 私は人間的にこの夫婦が信仰を持つのは無理だろうと思っていました。こんな悲劇が起こっている中、神はあなたを愛しているという言葉が受け入れられるとは思えなかったからです。案の定、妻の方は決断を延期しようとしているようでした。しかし、夫ははっきりとこう宣言したのです。「私は信じます。洗礼を受けます。」と。これには、私もですが、彼の妻も驚きました。
 
 そして、この夫はその後も熱心に聖書を学び、洗礼を受けたのです。そして、一緒に妻も洗礼を受けました。この夫の確信が妻を信仰に導いたのです。
 しかし、治療の甲斐もなく夫はホスピスで亡くなりました。私は妻の信仰が心配でした。結局、この夫婦の願いは叶わなかったのです。しばらく悲しみの時が続きました。しかし、その後、この妻は熱心に教会に来るようになったのです。そして、毎年のように夫の記念会をしました。ある時には、大学のホールでしました。そして、大学の教授、教え子など、たくさんの人たちに福音を聞かせたのです。

 私たちは地上の生涯を終えると、天国の扉を開きます。妻は、私は天国で夫に会えるのを楽しみにしています。地上では夫の分まで生きます、と積極的な人生を送っています。
 
しかし、問題は苦難の只中では、神の愛と恵みはなかな見えない事です。

ルツ 1:20 ナオミは彼らに言った、「わたしをナオミ(楽しみ)と呼ばずに、マラ(苦しみ)と呼んでください。なぜなら全能者がわたしをひどく苦しめられたからです。

 クリスチャンの中には、このナオミと同じように感じている人も少なくないと思います。全能者がわたしを苦しめたというのは、辛い告白です。
 しかし、全て神様のなさることはすべてが祝福のためであることを悟ることが大事です。実際に、ナオミは人生でそれを体験していくのです。ナオミとは楽しみという意味です。しかし、それまでのナオミの楽しみは神様による楽しみではありませんでした。この後から神様のによる楽しみを経験していくのです。

 まず、始めにルツとの素晴らしい姑と嫁の関係です。嫁と姑の関係とは世界で一番微妙な関係と言えます。しかし、ルツはナオミにとって本当の娘のようになったのです。 

 III. 神は完全なタイミングで事を運ばれる

 今日、もう一つ学べることは、神は完全なタイミングで動かれるという事です。その後、ルツはボアズの畑に行くことになりました。これは神の摂理です。このボアズは独身でしたが、年を取っていました。神はナオミの婿としてボアズを用意していたのです。

 さて、ルツは女性ですから、再婚することが幸せです。ボアズはルツにとって理想的な男性でした。ナオミはルツの励ましで力を回復していたことが大事です。そこで、今度はナオミがルツを幸せにしようとするのです。ここに美しい関係があります。これは同じ神様を信頼しているからこそです。

 ナオミはルツとボアズを結び合わせようとしました。そこで、ナオミは何と女性からアタックする方法を教えたのです。今でこそ、女性がプロポーズをして、男性がそれを受け入れる時代ですが、当時は男性が優位の社会です。これは女性のとって恥ずかしいことだったでしょう。

 しかし、ルツはナオミに従ったのです。クリスチャンにとって信仰は大事ですが、素直さも同じくらい必要です。
 もし、ルツがナオミの言葉に従ったのは、それが神様から来ていると感じたからでしょう。 人生は、神のみ言葉に素直に聞くと良い方向に変化していきます。
 
 ペテロは、漁師でしたが、イエスから沖へ行って魚を取りなさいと言われた時、「お言葉ですから、やってみましょう」と従ったのです。そこから、ペテロの人生が全く変わったのです。

 さて、ボアズがある夜寝ていると、足元にルツが寝ていたのです。ボアズは、ルツが自分のプロポーズを受け入れてくれる女性であることを知ったのです。そこでボアズは興奮してしまい、じっとしていられなくなりました。すぐにでも、ルツを奥さんにしようとしましたが、ここでボアズはまた、忠実な神の人でした。彼は自分よりも、ルツをお嫁さんにできる優先者がいることを知ったのです。彼は自分の欲を通さずに、律法に従いました。神の言葉に従うとはこういう事です。自分のしたいことと神の言葉が違う時にこそ従うのです。従うとはそういう事です。

 さて、気が気でないボアズでしたが、何とその買い戻しのある人はルツを良く知りませんでした。ルツほどの女性でも見る目がない人はわからないのです。

 さて、次の順番はボアズでした。彼は大喜びでルツを奥さんにしたのです。

 ナオミの人生は、ユダの地に戻ろうとした時から大きく変化していきました。しかし、それはまた神の計画通りなのです。神はナオミを苦難を通して、導いたのです。そして、ルツを通してボアズとナオミの人生を良いものとしていきました。
 
 これが本当の神の力なのです。
 
今日は三つのポイントから話しました。
1。誰にも苦難の時期がある。しかし、主の計画を信頼するならば幸いです。
2。主は苦難の人を用います。弱さの中に神の力が現れるからです。
3。神は完全なタイミングで計画を実行していきます。
時に、それは遅すぎるように感じますが、神の時計はしっかりと進んでいるのです。

祈りましょう。

Let us follow the true God
2024.1.21 Message from Pastor Ichiro Okiebisu
Bible: Ruth 1:16-20

Today's message in a nutshell is the following Bible verse.
 
 Psalm119:71 It was good for me to be afflicted so that I might learn your decrees.
 There is suffering in life. We think of reasons for suffering.

And religions come up with reasons. But most of them are negative reasons. But the God of the Bible does not.
 The book of Lutz tells us that.
  
 Naomi's family left the land of Judah because of famine and went to a foreign country. The land of Moab. After they went to Moab, tragedy struck the family. Their husband dies and their two sons also die. Could it be that this happened because they left the land of Judah and went to the land of Moab? We can think so. But there is God's profound plan.

 Some consider suffering to be God's punishment. Many religions use this suffering, regret, and punishment to make expensive purchases. But the God of the Bible does not punish. God is a God of love, forgiveness, restoration, and blessing.

 This is our first point for today.
I. God guides our lives through suffering.
 
 Naomi tried to return to the land of Judea through the Tribulation. This is God's leading to make Naomi happy through suffering. People seek God more when they are sad than when they are happy. It would be better if we could be zealous in times of joy, but that is not possible.
 Therefore, there is no need to fear hardship. We can think of tribulation as the beginning of God's blessing.

Now, God's plan becomes clear when Naomi is about to return to Judea. First, Ruth's conversion occurs.

 Ruth was God's specially chosen vessel. The faith that dwelled in Ruth was hardly the faith of a novice. Ruth helped Naomi and restored her family. Not only that, Ruth is the great-grandmother of King David. There is no doubt that David's God-focused heart was inherited by Ruth's faith.
 
Ruth 1:16 But Ruth replied, "Don't urge me to leave you or to turn back from you. Where you go I will go, and where you stay I will stay. Your people will be my people and your God my God.

 The God of Israel is the real God, and Ruth made a decision to walk in faith in this God his whole life. He realized that what God wanted for him was to help and live with his mother-in-law, Naomi.
 

II. God uses those who are in distress

 Strangely, however, what the foreigner Ruth saw was not the blessed Naomi family. Rather, on the contrary, he saw one tribulation after another coming to Naomi's family. Why did Ruth come to believe in God when he saw those who were suffering? Herein lies the mystery of God. We want to imitate those who are doing well. But faith is the opposite. God works in weakness.

 Do you know how to tell the real from the fake? When a fake is placed in a bad environment, the plating will come off. They may look alike, but the material and design are different. The Christian has God's life and God's plan in him.

 That is why Paul tried to boast of his weakness.

2 Corinthians 12:9 But he said to me, "My grace is sufficient for you, for my power is made perfect in weakness." Therefore I will boast all the more gladly about my weaknesses, so that Christ's power may rest on me.
  
 My power is manifest in weakness. My strength is the power of God. God's power does not come when we are in good health or when we are overweening, but when we are able to rely on it in our weakness.
 People are not interested in the Christian, but in God. If God is real, they want to believe in him, too.

 Therefore, the strength of the Christian is in his weakness. God works when we are weak. In other words, God does not care how weak we are.

 God used Naomi, who was in the midst of suffering, to help Ruth have faith.

 When I was pastoring, I met a very promising couple. The husband became a teacher at a university, which was his dream. The university offered him a special post, and life was smooth sailing. He and his wife were from the same university, in the same circles, and they were a close couple. They were a happy couple with no problems.
 However, the husband got cancer. His wife had a sister who was a devoted Christian. She was always praying for their salvation, but the couple did not want to have faith. But as the cancer gradually progressed, they joined us in Bible study. And they were about to finish the prescribed study.
 
 I humanly thought that it would be impossible for this couple to have faith. I didn't think they could accept the word that God loves you in the midst of such a tragedy. Sure enough, the wife seemed to be trying to postpone her decision. But the husband declared unequivocally, "I believe. I believe. I will be baptized.’ I was surprised, and so was his wife.
 
 The husband continued to study the Bible diligently and was baptized. His wife was baptized together with him. The husband's conviction led his wife to faith.
 However, the husband died in a hospice without any treatment. I was worried about his wife's faith. In the end, the couple's wish was not fulfilled. A time of sorrow followed for a while. However, after that, this wife began to come to church with great devotion. We held a memorial service for her husband every year. One time, it was held in the hall of the university. She shared the gospel with many people, including her professors and students.

 When we finish our life on earth, we open the door to heaven. As for the wife, “I look forward to seeing my husband in heaven. I will live my life on earth for my husband," she says, leading a positive life.
 
But the problem is that in the midst of suffering, God's love and grace are hard to see.

Ruth 1:20 "Don't call me Naomi, " she told them. "Call me Mara, because the Almighty has made my life very bitter.

 I believe that many Christians feel the same way as Naomi. It is a painful confession that the Almighty has afflicted me.
 But it is important to realize that everything God does is all for blessing. In fact, Naomi will experience that in her life. Naomi means enjoyment. However, until then, Naomi's enjoyment was not real enjoyment. From this point on, she experiences real enjoyment of her life.

 First of all, she has a wonderful relationship with Ruth as a mother-in-law and a daughter-in-law. The relationship between a wife and mother-in-law is the most delicate relationship in the world. But Ruth became like a real daughter to Naomi. 

 III. God is perfect in His timing.

 Another thing we can learn today is that God moves in perfect timing. Later, Ruth was to go to Boaz's field. This is God's providence. This Boaz was a bachelor, but he was old. God was preparing Boaz to be Naomi's son-in-law.

 Now, Ruth is a woman, so he is happy to marry again. Boaz was the ideal man for Ruth. It is important to note that Naomi had regained her strength with Ruth's encouragement. So now Naomi tries to make Ruth happy. There is a beautiful relationship here. This is because they trust the same God.

 Naomi tried to bring Ruth and Boaz together. Then Naomi taught him how to approach from the woman's side. Nowadays, a woman proposes to a man, and he accepts her proposal, but back then, society was dominated by men. This must have been embarrassing for women.

 However, Ruth followed Naomi's lead. Faith is important for a Christian, but honesty is equally important.
 If Ruth followed Naomi's words, it was because she felt that they came from God. Life changes for the better when we honestly listen to God's Word.
 
 Peter was a fisherman, and when Jesus told him to go out to sea and catch fish, he obeyed, saying, "It is God's word, so let's do it. From there, Peter's life completely changed.

 One night, while Boaz was sleeping, Ruth was lying at his feet. Boaz knew that Ruth was the woman who would accept his proposal. So Boaz became excited and could not sit still. Immediately, he wanted to make Ruth his wife, but here, Boaz was also a faithful man of God. He knew that there was a preferred person who could make Ruth his wife rather than him. He obeyed the Torah without letting his own desires pass him by. This is what it means to obey the Word of God. It is obeying God's Word when what you want to do is different from what God's Word says. That is what it means to obey.

 Boaz was not happy, but to his surprise, the person who bought him back did not know Ruth well. Even a woman of Ruth's stature is not known to those who do not have a discerning eye.

 Now, Boaz was next in line. He was overjoyed to have Ruth as his wife.

 Naomi's life changed dramatically from the time she tried to return to the land of Judah. But it is also according to God's plan. God led Naomi through her tribulations. And through Ruth, He made Boaz and Naomi's life good.
 
 This is the true power of God.
 
Today, I spoke from three points.

  1. everyone has times of hardship. But if we trust in the Lord's plan, we will be blessed.
  2. The Lord uses people in tribulation. For it is in weakness that God's power is revealed.
  3. God will carry out His plan in perfect timing. Sometimes, it seems too late, but God's clock is ticking.